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All-elements rule 
(All-limitations rule)
侵害と疑われる装置(イ号装置)に、請求の範囲若しくはその均等な範囲の各要素限定が全て存在しなければ、侵害にはならないと言う原則で、請求の範囲と侵害と疑われる装置を全体的(as a whole)に比較して判断するものではないとする原則です。
Claim differentiation 異なる請求項は異なる権利範囲を有すると推定されることをクレーム差異の原則としており、独立項を広く解釈しようとする場合に利用されることが多い議論です。クレーム差異の原則は解釈上の推定(interpretative presumption)に過ぎないとする判例もあります。Transonic Sys. v. Non-Invasive Med. Techs. Corp., 143 Fed. Appx. 320 (Fed. Cir. 2005)
Collateral Estoppel 副次的禁反言や争点効と翻訳されているものもありますが、内容的に同じ争点についての再裁判を禁ずる既判力を言います。日本では、特許侵害は犯罪で刑事罰もあるため、侵害の争点に関して一事不再理というのは間違いとは言い切れない面もありますが、Double jeopardyは米国では刑事事件の用語であり、米国での特許侵害は不法行為であっても犯罪ではないため特許の内容でDouble jeopardyの用語を用いることは適切ではありません。
Enhanced Damages
(Increased Damages)
故意の侵害者に対して懲罰的に与えられる損害賠償(damage awards)を内容とするもので、所謂三倍賠償(treble damage awards)などを包括する概念です。特許弁護士の侵害ではないとする鑑定(Opinion)は、故意に侵害したものではないと主張する場合に不可欠とまでは行かないものの非常に有利な証拠とすることができます。
Critical Date 一般的に基準日と呼ばれていますが、各米国特許出願の出願日のちょうど1年前の日付を指します。この基準日よりも前に商業的な販売などがあった場合には、特許要件を満たさなくなります。基準日から実際の出願日までの期間が1年の猶予期間(grace period)と呼ばれています。
Declaratory Judgement Action 日本での確認訴訟にあたる訴訟で、典型的には特許権者から侵害者として警告状を受けた者が、非侵害である若しくは特許無効であるとの司法判断を引き出すために提起します。米国では、裁判の場所をどこにするかは重要な問題で、先に確認訴訟を提起する場合には、有利なように裁判の場所を選ぶことができます(first filed rule)が、証人などが得られるかどうかや裁判籍があるかどうかなどの裁判の公平さの観点から修正されることもあります。この確認訴訟はEquityの問題であることから、金銭的な損害額を確認するような裁判にはなりません。
Prosecution History Estoppel 審査経過禁反言とよばれる法理で、特許性に関わる理由のために請求の範囲を制限した補正や意見には拘束されるものであり、出願人は後の段階でその制限がないものとする議論はできないとする法理です。有名なFesto最高裁判決では、出願時の請求の範囲から減縮した補正については所謂Flexible barとして扱う旨の解釈がなされ、その減縮部分については放棄したものと推定されるが、特許権者は均等が成り立つことを立証すれば均等論による侵害を適用できるものとしています。
Means plus function 米国特許法sec112(6)には、特許請求の範囲の表現形式としてmeans plus functionについて規定されており、機能的な表現でもその均等なものを含むものとして規定されています。Means plus functionによる記載は、明細書での十分な裏付けが無ければ実施例程度に限定的に解釈されるおそれがあり、Means plus functionの形式を替えて、すなわちmeans for 〜ingを止めて、〜member forや〜device forなどと記載しても、means plus functionのequivalentsになるだけと言われており、特に違いを生むものでもありません。しかしながら、幾つかの具体的を挙げながMeans plus functionの構成要件をら十分に支持できるように明細書を記載することで、広い範囲の請求項にすることも可能です。
Inequitable conduct IDS(Information Disclosure Statement)による先行技術の開示義務に反して特許を得た場合には、そのような行為がInequitable Conductと認定されれば、特許権の行使ができなくなってしまう。Inequitable Conductとしては、重要な事実について積極的に虚偽の情報を開示するものだけではなく、重要な情報を米国特許商標庁に開示していない場合も含まれる。
Laches 侵害訴訟においては、制定法で6年間という損害賠償の制限の期間が設けられており(USC sec286)、6年以内に提訴しないという場合には、原則として原告側に提訴しなかったことについての合理性が必要となります。laches自体に特定の期間はないとされていますが、Stryker Corp. v. Zimmer, Inc.では、裁判所は4年の出訴の遅れを以ってlachesがあるものとされ、特許が侵害とならないと判示しています。
Misuse 独占禁止法違反となる行為(例えば、合理的でない抱き合わせ販売、定価販売(price fixing)など)を以って交渉を行い、その交渉決裂後に、特許権侵害で訴える場合には、misuseの法理により特許権の行使ができないおそれがあります。米国の反トラスト法は、日本法に比べてかなり力強い内容になっていますので、日本人の感覚でライセンス交渉する際には配慮した方が良い事項の1つです。
Swear Behind 例えば従来技術についての引例の発行日が審査にかかる米国特許出願よりも数ヶ月前である場合に、通常米国審査官は、現実の米国への出願日を基準に特許性を考えるために、その引例が原因で拒絶理由が通知されてしまうことになります。これに対して、宣誓書(declarlation 37CFR sec.1.131)を提出することで特許性についての基準日が引例の発行日よりも前に遡及します。

 

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